保険は金融商品です

保険はいざという時に役に立つ商品ということであまり認識されていませんが、保険は金融商品です。保険会社は生命保険、損害保険、国内企業や外資系企業など売るものや資本の出処は様々ですが保険業という生業は金融庁に認められなければ営業できません。なので保険は金融庁管轄の金融商品ということになります。損害保険は少々立ち位置が変わってきますが、生命保険に加入するのと株を買う行為はどちらも一つの金融商品を買うという意味ではやってることに大差ありません。

ただ生命保険と株では買う側の目的意識に大きな差異があります。株を買う人に「何となく」とか「勧められたから」という理由で買う人は中にはいるでしょうが非常に少ないだろうということは想像できます。「知人が株で儲けたから」という理由で買う人はそれなりにいるでしょう。株には「うまくやれば儲かるし株価が下がっても配当金があるからギャンブルやるよりマシ」というようなイメージがあるのではないでしょうか。なので株を買う人の多くは「多少のリスクを晒して儲けるチャンスを得たい」という明確な目的を持つ人が大半です。その中で多少どころではないリスクに身を晒す人が一定数いるおかげで株はヤバいというイメージも付いているでしょうねw

では生命保険に加入する人の大半が何かしらの明確な目的意識があるかと問われるとちょっと疑問です。働いている会社で保険に勧められて何となく生命保険に入った、社会人になったからとりあえず入った、周りが入ってるから入った、自動車保険の担当の人に生命保険勧められて入った。そのようなケースに当てはまる、もしくは当てはまる知人がいるのではないでしょうか。欲しいかどうかわからないのに買っちゃう人が非常に多い商品は保険くらいしか私には思いつきません。

いや、自分はちゃんと目的意識を持って生命保険に加入していると言う人も大勢いるでしょう。しかしそのような人でも加入している保険の内容をしっかり把握している人はそう多くありません。「ぶっちゃけよくわかってないけど入ってる」層も多いです。先ほど例に出した株は、株価が上下する仕組み自体は知らなくても「上がったら儲け、下がったら損」という効力があることくらいは買った人は理解していると思います。しかし保険に関しては「あれ、俺ってどんな状態になったらどの保険からいくらもらえるんだっけ?」というような自分が買ったものの効力の理解があやふやな人がいます。要は保険加入にあたっての目的意識がぼんやりしているから起きる現象なわけですが、では何故保険という商品に限ってそのようなことが頻発するのでしょうか。私はその理由が保険が持つ固定観念にあると考えています。

保険はお守りという固定観念

保険がよくわからないまま売れる理由には「保険に入っておけば安心」という固定観念があるからではないでしょうか。何かを介して安心感を得ることは精神衛生上良いのかもしれませんが保険会社及び保険代理店からすれば保険をお守りだと思っている人はカモにしか見えません。保険がお守りということは保険料を払っている間は保険金支払い対象事案に遭わないということですが、そうでなければ保険会社は破産してしまいますからその状態は至極当たり前です。

ですが統計的事実に基づいて保険加入者のうち数%の人が保険金をもらう事案に遭遇します。これももちろん当たり前で若くしてガンになる人もいるでしょう。周りの人にもいるはずです。友達の親とか。そういう人がいるとがんの発症率って高いんだなという印象になりがちですが基本的にそのような印象の中には年齢や生活習慣がどうだったか等が勘案されず結果のみに意識がフォーカスされてしまいます。そしてさらに保険という要素が加わるとどうでしょう、その友達の親ががん保険に加入していたとしたらがん保険に入ってて良かったねとなり、加入していなかったらがん保険に入っていれば良かったのにねという感想を持ちます。どちらにしてもがん保険に対してプラスの印象を与えますが、友達の親ががんになったという事実と保険加入の有無は自分ががんになる確率との因果関係が全くありません。ですが「保険はお守り」という固定観念はこのような出来事から生まれます。

そしてテレビCMではがんになった芸能人ががん保険の大切さを説きます。これを何回も繰り返し聞いていたら友達の親1人ががんになった事実から5人くらいがんになったような感覚を覚えるかもしれません。ちなみにその芸能人の喫煙習慣や食生活等は全くわからないので、がんになるべくしてなったような人なのかどうかは不明です。ですが保険会社自体がお守りという固定観念づくりに懸命であることは間違いないでしょう。まさに企業努力の賜物ですねw

保険に加入する目的を明確に

繰り返しになりますが保険は金融商品です。保険に加入するというリスクがあります。そして殆どの場合、リスクを上回るリターンを得られません。保険に加入するということはあらかじめ負けが決まっている勝負に挑むようなものです。そのような計算の元に保険商品は作られます。ですがそれはそれで別に構わないのです。保険の役割は家族が経済的致命傷を防ぐことだと私は考えています。軽傷も保険でカバーしようと思えば概ね経済的合理性に乏しい判断を余儀なくされます。加入目的は非常にシンプルなものですが保険会社は商品をより複雑化していき、且つ商品自体も増やしていきます。その目的は多くの事態を保険でカバーするためです。そうすれば保険会社はより多くの不安を煽ることが出来、保険をより強固にお守り化することが出来るからです。

保険はお守りではなく保険でしかないので、不安感から加入しても目的と機能が合致しません。何度も言いますが保険は金融商品です。しかも高額商品です。月1万円の保険料も30年払えば360万円です。このくらい、あるいはそれ以上の金額を高確率で負ける勝負の上で賭けるわけですから小さなリスクに対しては高すぎます。とても大きなリスクに対して賭けてようやく釣り合いが取れるくらいです。

と言っても保険に加入する目的をどう決めたら良いのかわからない人もいると思います。そのような人が明確な目的を持って保険に入るための指標を作れるようにこのサイトでは保険についての情報を提供していきます。少しでも多くの方に有意義と思えるサイト作りが出来れば本望ですね。更新頻度はそう高くないですが宜しくお願いいたします。もしどうしても病気や事故そのものを防ぎたいという方、ダッシュで神社に行ってお守り買ってきましょうw