二人に一人はがんで死ぬ前に
まずがん保険はがんになった時点でお金がもらえる商品。がんで死ぬかどうかとがん保険自体はそんなに関係ない事柄だ。大事なのはがんになる確率じゃなかろうか。
統計サイト「がん情報サービス」によると例えば30歳男性のがん罹患率は0.5%となっている。30歳女性は1%だ。確かに30代でがんになった人って周りであんまり聞かないからこんなもんなんでしょうね。
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
ただ高齢になってくると罹患率は上がってくる。70歳男性で30%、70歳女性で13%の罹患率。けっこう男女差激しいのね。がんに関しては生活習慣や喫煙等で罹患率が上がるとよく指摘されるが統計を見ると加齢による罹患率上昇が一番大きいのかなと感じてしまうね。
そして男性は殆どの年代で生涯がんに罹患する確率は60%前後、女性は45%前後で推移している。二人に一人はがんで死ぬが二人に一人よりは多い割合でがんになるけどがんが死因になってない人もいるってことかな。当たり前だけどw
次は大まかな部位ごとにどんだけ治療費がかかるのかを見てみましょう。全日本病院協会のデータを参考に表を作りますた。
部位 | 入院日数 | 3割負担額 |
---|---|---|
胃がん | 18.8 | 292,518 |
結腸がん | 15.4 | 248,457 |
直腸がん | 18.7 | 336,489 |
肺がん | 14.1 | 227,571 |
乳がん | 12.9 | 229,449 |
とりあえず多くて35万程度の自己負担額がある模様。しかし高額療養費制度を利用すれば一般的な収入の人なら9万円弱まで自己負担を抑えられる。入院日数を見ても1ヶ月以内なので入院のタイミングによってはきっちり9万円弱の治療費で済むこともありそうだ。当然通院も必要になるだろうけどそれでも大袈裟な治療費にはならなそう。
高齢になれば治療費の負担も1割まで減るし場合によっては介護保険も適用されるので必ずしも「がんは治療費がヤバい」というわけではないようだね。
高額療養費制度については別記事をご参照のこと。ついでに医療保険についても記載しております。
https://photoantenna.com/insurance2
期待値から適切な保険料を知る
罹患率とがん保険の給付金から期待値を見てみる。期待値はもらえるお金を確率で割った数値で算出。「期待値に近い保険料だったら損しにくい商品だよ」って感じに捉えていただければ幸い。とりあえずがんになったら100万円貰えるという内容で年代別に期待値を算出してみた。
年齢(男性) | 罹患率 | 生涯罹患率 | 給付金 | 期待値 | 生涯期待値 |
---|---|---|---|---|---|
30 | 0.5% | 62% | 1,000,000 | 5,000 | 620,000 |
40 | 2.0% | 63% | 1,000,000 | 20,000 | 630,000 |
50 | 6.0% | 63% | 1,000,000 | 60,000 | 630,000 |
60 | 16.0% | 63% | 1,000,000 | 160,000 | 630,000 |
70 | 30.0% | 60% | 1,000,000 | 300,000 | 600,000 |
年齢(女性) | 罹患率 | 生涯罹患率 | 給付金 | 期待値 | 生涯期待値 |
---|---|---|---|---|---|
30 | 1.0% | 46% | 1,000,000 | 10,000 | 460,000 |
40 | 4.0% | 45% | 1,000,000 | 40,000 | 450,000 |
50 | 6.0% | 44% | 1,000,000 | 60,000 | 440,000 |
60 | 9.0% | 41% | 1,000,000 | 90,000 | 410,000 |
70 | 13.0% | 36% | 1,000,000 | 130,000 | 360,000 |
例えば30歳男性の場合、がん罹患率は0.5%なので100万の0.5%である5000円が期待値となる。期待値とは言い換えれば「もらえるお金の見込み額」のようなもの。もらえる額に対して期待値が小さいということは確率がめちゃ低いということであり当たったらめちゃラッキーであるということ。要するに30歳男性はまず当たらない。ってがんにならない方が良いんだけどねw
で、その期待値はそのまま年間支払い保険料の目安に利用できると私は勝手に思っている。30歳男性なら年間保険料5000円前後なら期待値に対して妥当な保険料であると言える。ただし生涯罹患率もあるので、表で言う期待値は更新型の掛け捨て、生涯期待値は終身型の保険料の参考になると思われる。
算出しといてなんだけど、こんな期待値くらいの保険料のがん保険って無いのよねw女性なんて特に罹患率が男性に比べて低いから期待値だけで見たらがん保険に入るという選択肢が無くなる。加えて前途の高額療養費制度があるので仮に100万もらえても治療費の他に食費や雑費諸々足してもお釣りが来てしまうくらいの手厚い補償だ。
今回はわかりやすく一時金100万で期待値の計算をしたけど、保険によっては治療費実費を払うタイプもあり、その方が保険料が安くなるかもしれない。しかしそれでも罹患率から期待値を算出するとやはり割高感が出てくるのではないだろうか。
貯金で良いんじゃないかな?
罹患率と月々の保険料、そして高額療養費制度の三点から考えるとがん保険はちょっと非効率的な備え方なんじゃないかなーと私は思う。しかもがん保険で備えるとがん保険にしかそのお金を使えない。それならがん保険以外にも使える普通の預金で50万円くらい置いておいたらかなり心強い備えになるのではないだろうか? ネット銀行とか使えば一つの口座でも目的別で振り分けることができるので、がんの備えとして一定額確保しておけば使う心配もない。
私のような考え方だとがん保険いらないってなっちゃうけど、もし健康保険適用外の治療を望むのならがん保険が必要になってくるかもしれない。治療費バカ高いからね。それに健康保険適用外の治療費を賄う特約は保障額の割に極めて保険料が少ない。裏を返せばそれだけ使い所のない特約なのかもしれないけどねw
何となくがん保険入っちゃってるっていう人は払っている保険料を再確認して見直しを検討してみるのも良いかと思いますです。暇な時に。保険って高い買い物だからね。